平成19年度 数物・工学系総評

昨年までの応募に比べて、研究領域表示が「物理系」から「数物・工学系」に変わったためか、建築・土木等の応募も目につくようになったが、大方のテーマは天文・地学・素粒子論にまたがるものが多い。いまや工学的数物的手法は、この分野とは見なされてこなかった医学・生物・社会現象の解明に動員されるようになっているが、それを反映して申請題目にも新規なものが見られた。しかしその手法を単に新規分野に適用するだけでは物足りない。手法開発にも創意が欲しい。 すなわち、対象と方法の新規性、研究の必要度ないし緊急性の高いものが、採択の可否を決める際でも優先されるからである。
 採択者の研究費獲得状況を調べると、今回が初めてのものが24人、国・財団等から受けた経験のあるもの14人である。本助成の精神でいうと、初めての申請者を歓迎したい。また全体に国内・国際会議出席あるいは隣接分野の人々との打ち合わせの費用申請率が高まっているが、論理構築に必要であったり、その緊急性があるものを除けば、あまり歓迎できない。できるだけ直接の研究費に関するものを主体にして欲しい。また申請においては、申請者の研究計画と期待される貢献についての記述が、推薦者の業績と重ならないように注意して欲しい。

数物・工学系選考委員会委員長

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