平成21年度 数物・工学系総評

  1. 記載内容について:
    1. 一昨年度から分野再編で物理系から数物・工学系と名称変更しました。全般的に流行を追うのではなく、基礎的で重要、着実、レベルも高い研究申請が多くなってきました。同一機関、同一研究室からの多数の応募も減ってきましたのは、本会の趣旨が徹底してきたためでしょう。
    2. 本助成金はあくまでも申請者個人に与えられます。したがってそのテーマの魅力と同時に個人の力量が判断されなければなりません。グループないしプロジェクト研究で大きなテーマの一部を担う場合も多いでしょうが、そのさいは、全体の研究の概要、申請者の研究の位置づけ、研究内容、成果の効果などを明確に記載してください。学部から院生に成り立てのものも選ばれていますが、研究指導者の適切なアドバイスと本人の意欲も評価の上で参考になります。自分の研究のキーワードとなる用語については、特殊であればあるほど十分簡潔に説明してください。
    3. 指導の先生方へのお願いですが、推薦書は本人の力量がわかる書き方でお願いします。審査過程の重要な判断参考になるものです。テーマの宣伝に終始して候補者への言及がないものもありました。なかには本人に書かせたものとしか思えないものも見受けますが、これなどは論外です。
  2. 研究経費について:
    1. 単なる図書・コンピュータ・装置購入のたぐいは減る傾向にありますが、アルバイト謝金申請や外国への検査依頼に研究費の大半を宛てるなどというものもありました。申請額の上限は100万円ですが、研究上真に必要なものか十分検討してほしい問題であります。とりわけ高額な支出項目申請に際しては研究計画とどう関連するのか、明記することが必要です。
    2. また海外発表、打ち合わせ目的の海外渡航費・論文投稿費・英文校閲費などの申請も増えていますが、研究遂行との関連が希薄なものが見られます。審査委員会としては、助成金額の総額に制約があることから、研究そのものの助成が主であり内外旅費額等はあくまでも従であるという考えです。海外資料入手の必要を一方で訴えながら、同時に海外発表の旅費を申請するという例も見られましたが、本助成は原則として1年単位であることも考えていただきたいと思います。
      なお本会には、成果が得られた本助成金研究者について、海外発表旅費を助成する制度もあることを念頭に置いてください。
  3. 数物・工学系選考委員会委員長

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