平成22年度 化学系総評

  1. 研究内容が充実し、申請書のアピール力が向上しています。さらに、インパクトのある図やイラストを使って理解を深める工夫をされると一層効果的な申請書ができあがると思います。こうした申請をとおして、若い研究者の発信力が高められていくことを期待します。
  2. 業績が豊かな申請が増えたことも今年の特色であると思います。業績は、分野や研究組織の規模などに依存しますが、研究者を評価する有力なデータの一つですから着実に上乗せしていくことを期待します。
  3. 目的意識のしっかりした、しかし、他からの助成を受けにくいテーマが、本助成の重視している研究であり、そのような申請を高く評価しました。応募者には、本助成の趣旨・位置付けを理解して申請するよう希望します。
  4. 申請内容についてみますと、有機化学系では、有機合成に加え、天然物合成、創薬化学が多く取り上げられ、有機物理化学の研究も増えています。さらに、大きな特徴として、環境負荷の少ないグリーンケミストリーに関する研究テーマも増加しています。高分子系ではバイオ絡みのテーマが目につきました。今後はタンパク質や核酸、糖質などをターゲットとした基質特異性に目を向けた研究が発展していくものと思われます。
  5. 無機化学系の分野では、セラミックや地球化学分野が減り錯体や触媒分野が増え、計測・解析を主とする研究が増しています。
  6. 研究費の支出計画がずさんな申請がいくつかありました。研究計画に沿ってできるだけ詳細に記述すべきです。助成金は、直接の研究費に使うことが望ましく、学会発表のための旅費が研究の経費を圧迫するような支出計画は控えるよう要請いたします。

化学系選考委員会委員長

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