平成23年度 化学系総評

  1. 全体に、よく考えられたレベルの高い申請が多く、例年以上に選考に苦労しました。特に、採否のボーダーライン付近に甲乙つけがたい研究が多くみられました。
  2. 『研究計画』の欄は、表現を練ったりイラストを使ったりして、読み手の理解を引き出す工夫がなされているものが増えています。歓迎すべき傾向と言えましょう。
  3. 『申請の理由』の欄に、単に研究内容の概要を書いただけのものが少なからずありました。この欄は、選考にあたって重視されている欄であることに留意し、本会の研究助成の趣旨を理解したうえで書いて下さい。
  4. 研究歴の浅い学生からの申請では、申請者の資質・オリジナリティなどを確認するデータが乏しく、特に研究業績が全く提示されていない場合は、不利な評価点をつけざるをえませんでした。
  5. 申請された研究内容の特徴を挙げておきます。
    本年度も相変わらず生命化学関係の生理活性物質の合成関連の申請が多かったのですが、本年、目だった特徴が2つあります。
    第1点目は、分子集合体・分子集積体・異なる性質あるいは機能を持った物質の複合体の合成と新しい機能発現を目指すものが増えました。
    第2点目は、基礎化学としての不斉合成、官能基変換反応、並びに分子骨格構築を目的とした新規化学反応の開発を目指す研究、特に、遷移金属を用いたクロスカップリングや、環境低負荷型の有機合成、元素戦略を意識したレアメタルを使わないカップリング反応などが目を引きました。

化学系選考委員会委員長

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